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かみサマをうんだひとびと

神サマを生んだ人々

坂口 安吾

「キング 第二九巻第一一号」1953(昭和28)年9月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,108 字 · 27 页

青空文庫

「なんてフテブテしい宗教への不信だろうか。この男は全然宗教に心をうごかされたことがない人間だ」

大巻博士はこうシミジミと痛感した。そして彼の自信マンマンたるフテブテしい目は、宗教を信じたことのない人間の目ではないかと考えた。

「オレにもその目がなつかしくないことはない。しかし、そこまでは、ついて行く気がしないな。要するに、二号にインバイをやらせる奴の目なんだろう」

そして彼は安福軒と一しょにいるのがイマイマしくてたまらなくなった。そこで曲り角へ来たのを幸い、

「ボクは川野君とどこかで一パイのむから、ここで君と別れましょう」

しかし、安福軒はきわめてライラクにそれに答えた。

「イエ、ボクもヒマですから、一しょにお供いたしましょう。お二方を御案内したカドによって、ボクの本日の用はすんだのですよ。さて、どこへ御案内しましょうか」

あまりライラクな返答だから、大巻博士はおかげで恥をかかずにすんだような、恩をきせられたような感じであった。

安福軒は例の目で二人を遠慮なく見つめながら、

「ボクは生活のためですからあの宗教と離れるわけにいきませんが、あなた方がなにもあんな物に関心をもつことありませんよ。