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かがくほうほうろん

科学方法論

戸坂 潤

「科学方法論」岩波書店、1929(昭和4)年6月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 页

青空文庫

に俟たなければならない(E. Meyer, 前掲書 S. 47―50 参照)。マックス・ヴェーバーは事実の選択――価値関係づけ――と歴史的連関の因果づけを完全に引き離すことによって、前者は解釈に依存し、後者は之に反して充足的――必然的とは区別される――に決定し得られる、と説く。例えば歴史的事件に就いて所謂「客観的可能性」を有つ仮空的な因果関係による結果を描き、之と実際の因果関係の結果とを比較することによって、「充足的に原因を見出す」ことが出来るという立場をとっている。吾々は歴史記述に於て、事実の選択とその因果づけとの完全なる分離をば、恰も今述べる個別的因果の概念の名によって疑うのであるが、併しそれはとにかくとして、彼に於ても、歴史科学の充足的因果は自然科学の必然的因果から区別されているのである(M. Weber, Objektive M※(ダイエレシス付きO小文字)glichkeit und ad※(ダイエレシス付きA小文字)quate Verursachung in der historischen Kausalbetrachtung 参照)。