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くうちゅうふんぼ
空中墳墓
海野 十三
「新青年」博文館、1928(昭和3)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,986 字 · 28 页
いずれのち程、お迎えに誰かを寄越します。一秒を争うので、少し荒っぽい方法で失礼ですが……」
根賀地はすかさず、二人を川股の入っていた室に閉じこめた。
一大事! 私達二人は屋上に出て、格納庫の扉をひらくと飛行機を引っぱり出した。われ等の搭乗機は直ちに急角度で上昇を始めた。既に天空には夥しき飛行機が入り乱れて飛んでいた。どれもこれも言い合わせたように、東へ向って舵をとっていた。太陽は中天に赫々と輝いていた。
「天文台へ!」
わが搭乗機だけが機首を西南に向けて飛翔する。プロペラはものすさまじい悲鳴をあげていた。すれちがう毎に他の飛行機からは、赤旗をうちふってわれ等の快速力を咎めるのであった。
「先生、東に何が見えましたか?」
「いや見えない。宇宙艇が越中島を飛び出したのは何時何分だった?」
「張り込んでいた中井の電話では十一時三十三分だそうです」
「もう十八分経っている。――相良が宇宙艇にのりこんだのは本当だろうね」
「宇宙艇係の特別職工が言明したのだから間違いじゃないでしょう。相良一人が乗りこんで試験をしていたのが、どうした拍子にか空へ飛び出したというのです。職工は言っています。