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だいいっかいにほんアンデパンダンてんひひょう
第一回日本アンデパンダン展批評
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房、1952(昭和27)年5月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,094 字 · 9 页
そして何処やら、対象の掴みかたがぼんやりしている。つまり、描きたい心は百あって、描けているところが七十から八十で、あと二十の表わしたいという気持が、その客観的に画面に押しだされ切らない空気のなかに、漂っている感じでした。
自立劇団が大変上手になったけれども新劇のあとを追っているという可能性があるように、絵画のような訓練の要る、材料に費用のかかる芸術では、職場といっても、そこの画家たちはいわゆる労働者ばかりではないでしょう。職場からの絵画のなかに、むしろ絵画以前のエネルギーとして表われている可能性は、現実会の作品や前衛美術会の雰囲気のなかに立ち混って、決して容易でない民主的芸術の前途を暗示しているようでした。
あの展覧会には、日本画も幾つか出ていました。日本画というものの未来について、これらの日本画家はどんな展望を持っていられるかと興味をもちました。ちょうど私が見ていたとき、三人のアメリカ兵が会場に入ってきて、各室をスースー通りぬけながら最後の一室にやって来て、ああこれはいいと言って、一人混っていた女を先にたてて止まったのは、一枚の日本画の前でした。