轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つばさのやぶれたからす

翼の破れたからす

小川 未明

「赤い鳥」1924(大正13)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,807 字 · 8 页

青空文庫

かわいそうでならなかったのでした。

「あのからすは、どうしただろうか?」

そのあくる日も、彼は、外の往来に立って、からすの群れを見送りました。やはり、哀れなからすの姿はその列には、なかったのでした。おそらく、それは、永久に、見られないような気がしたのでした。

一日、太郎は、学校で、幾人かの友だちと鬼ごっこをして騒いでいました。そのとき、一人が、ベンチにつまずいて、片足の骨を砕きました。みんなは、大騒ぎをしました。不幸な友だちは、家へ帰りました。そして、医者にかかりました。

翌日、学校へいってみると、その友だちは、学校を休んだのでした。

「かわいそうだね。」と、太郎は、ほかの友だちどうしと、不幸な友だちの災難を哀れみました。

太郎は、このとき、人間は、こうして傷を受けると医者にかかることができるが、あのからすのように、翼を傷つけたら、からすは、どうしたらいいだろうかと思いました。

冬の終わりごろから、春のはじめにかけては、よく雨風のつづくことがあります。こうして野や山の雪は解けるのでした。

二、三日、はげしい雨が降り、風が吹きすさみました。こんな日には、からすは、いつものように列を造って、飛んで帰ることができませんでした。