轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じがのあしかせ

自我の足かせ

宮本 百合子

「東京民報」1948(昭和23)年3月31日、4月1日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,107 字 · 5 页

青空文庫

今はヨチヨチ歩きの段階だから、この期間は完成させなければならないといって、もっとよく歩けるようになる日のために、下駄やくつをよろこびをもって用意しないだろうか。

わたしたちが人間を愛し、その価値を評価する意味で、自分と人との「自我」について考えるとき、その自我の最大発展の可能を希望することはへんだろうか。歴史がその複雑さでわれわれの前に示している最大の可能にまで、自我を発展させ成長させ、新しいものにしてゆく機会をつかもうとすることは幼稚なことだろうか。

人間が変革されなければならないということは、人間を変革し得る社会をもたなければならないということを常識とするまでに、一人一人の心の中で半封建的であった日本の社会感覚が変革されなければならないということである。この生きた厳粛な相互関係をぬきにしてわたしたちの人生の発展はない。

われわれがものを考える能力をもっているということは、つねに人類の誇りであるとはいい切れないことを痛切に感じる。絵にかいたらば妖怪のような理性の逆立ちした思惟や、勇気の欠けていることをおおいかくすための詭弁や、――それは人間の愚劣さをあらわすものとしてわたしたちの周囲にあふれている。