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ほどう

舗道

宮本 百合子

「婦人之友」1932(昭和7)年1~4月号(著者検挙のため未完)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,745 字 · 70 页

青空文庫

どっちかと云えば人目をひき易い美しい顔だちだが、柳は大して身装を飾らなかった。大抵白絹のブラウスにスカートといういでたちで、それがまたよく似合っていた。

××○○会社の女事務員の間に雑誌購読会をこしらえたり、四十分ピクニックをはじめたりして、ミサ子は、初めはただ人望のあるやりてだと柳を解釈していた。

この頃になって、ミサ子自身の考えかたが少しずつかわって来るにつれ、柳に対する解釈もかわって来た。柳が辛抱づよくミサ子たち××○○会社の女事務員にいろいろ思いつきを実行してゆくところには、ミサ子が感服する根気よさがあった。そして、一つのことをよく考えて見ると、決して偶然の思いつきで、バッタリ途切れてしまうという風なやりかたはされていない。エスペラント講習会へ通っていることを、ミサ子は柳にだけ打ちあけた。

はる子の慰問金をあつめる計画が自分にうちあけられたことを、ミサ子はうれしく思い、責任を感じた。

四五日後、食堂ではる子の話が出たとき、とよ子が急に声をひそめて、

「ちょっと! もうはる子さんの代りの人が来るんですって!」

と一同に報告した。

「どうして?」