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わかいせだいのじっさいせい

若い世代の実際性

宮本 百合子

「日本学芸新聞」1940(昭和15)年5月25日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,843 字 · 4 页

青空文庫

しかしながら、その青年がひどく簡単に女のインテリ型と家庭的という二つをわけてしまって自分も安心している心理の、現代的なありようはどういうことであろうか。家庭的な女を妻に求めている現代の青年として自分のそのような心をちっとも自分では見ていないで対手だけを見ての要求としていっている、その気持のきめの荒さに、今日の社会や文化のきめの荒さがいかにもまざまざと反映しているように思われる。いうところのインテリ型というものと家庭的というものと、その二つの要素が女にとって別々のものではないではないかという程度の凝視もこの青年は試みていない。自分の外で移り変ってゆく風俗をでも語るように語っていて、自分の望みは理想なのか実際の便法なのか、その区分の自覚もされていない。要求そのものとしてはいかにもはっきりとしていて、しかもその要求をめぐってゆく心は何となし厚皮していて怠惰だという現代の低い心理を、青年のために悲しむのは私が作家だからばかりではないと思う。

若い女のひとが結婚の相手として、先ず経済上の安定をもち出して、共稼ぎをしてやって行こうというよりは、この物価の高いとき五十円六十円では赤坊も育てては行かれないと、妙につよく主張する心持の底にも、その程度までは目があいて来てしかもそれから先のことは見えずに止って、情をこわく