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ちゃがゆのき

茶粥の記

矢田 津世子

「改造」1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,568 字 · 30 页

青空文庫

変ったものを口にすると、きっと、あとで腹痛をうったえた。あんなにお粥を喜んでいた良人であった。

先きに宿へ帰っていた姑は、掃除のすんだ部屋の炉端で茶を喫んでいた。

裏の藪から鶯の声が聞えてきた。

「おかあさん、鶯よ」

きこえないらしい。

「おかあさん、鶯が啼いていますよ」

姑は茶碗を口にあてたなり振り向いて、

「ほんとに、いい按配のお茶ッコだしてえ」

と、うなずいてみせた。

清子はそれなり、鶯のことにはふれなかった。