轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あしかり
蘆刈
谷崎 潤一郎
「改造」改造社、1932(昭和7)年11月号、12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 39,413 字 · 78 页
ときにもこのむすめはこういうぐあいに育てたのだから今となってその習慣をあらためさせるわけにはいかない、それほど御執心ならばこれまで通りにさせてやって下さいますかと父親が念をおしましたくらいで御亭主や子供がありましても娘時代のおおどかな気風はいっこうかわりはなかったそうにござります。だからお遊さんのところへいくとまるでお局さまのお部屋へでも行ったような気がしたものだと父はよくそう申しました。ぜんたい父がそういう趣味でござりましたからなおそうかんじたのでござりましょうがお遊さんの部屋の中にある調度類というものは、みな御殿風か有職模様の品ばかりで手拭いかけからおまるのようなものにまで蝋塗りに蒔絵がしてあったと申します。そして次の間との襖ざかいに衝立がわりの衣桁がたててありましてそれへ日によっていろいろな小袖がかけてある、お遊さんはその奥の方に上段の間こそありませぬけれども脇息にもたれてすわっている、ひまなときには伏籠をおいて着物に伽羅をたきしめたり腰元たちと香を聴いたり投扇興をしたり碁盤をかこんだりしている、お遊さんのはあそびの中にも風流がなければあきませぬので、碁は上手ではなかったのでござりますが秋くさの時代蒔絵のある