轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じゃせいのいん 

蛇性の婬 

田中 貢太郎

雷峰怪蹟

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,880 字 · 54 页

青空文庫

白娘子は引返しそうにしなかった。小婢がそばから云った。

「奥さん、御親切にあんなに云ってくださいますから、もすこしお考えなすったら如何です」

白娘子は小婢の方を見た。

「でも、あの方は、もう私なんかのことは思ってくださらないのですもの」

王主人の媽々は白娘子を放そうとはしなかった。

「もうすっかり事情も判ったのですから、許宣さんだっていつまでも判らないことは云わないですよ」

許宣はもう白娘子に対する疑念が解けていた。王主人の媽々は白娘子を許宣の室へ伴れて往った。許宣と白娘子はその夜から夫婦となった。

許宣の許へ白娘子が来てからまた半年ばかりになった。ある日、それは二月の中旬のことであった。許宣は二三人の朋友と散策して臥仏寺へ往った。その日は風の暖かな佳い日であったから参詣人が多かった。許宣の一行は、その参詣人に交って臥仏寺の前に往き、それから引返して門の外へ出た。そこには売卜者や物売る人達が店を並べていた。その人びとの間に交って一人の道人が薬を売り符水を施していた。道人は許宣の顔を見ると驚いて叫んだ。

「あなたの頭の上には、一すじの邪気が立っている、あなたの体には、怪しい物が纏うている。