轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みかん

蜜柑

山本 周五郎

「キング」大日本雄辯會講談社 、1941(昭和16)年8月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,307 字 · 25 页

青空文庫

「それがし藪三左衛門でござる。いやご挨拶には及びません、はからずもいまご意見をもれ聞き、伜になりかわってお詫びを申すためにまかり出ました」

「こやつ生来の無骨者でござってな」

と三左衛門は源四郎に言葉をさしはさむ隙を与えないでつづけた。

「つねに小言を申しますが、ともすると血気のあやまちをしでかします。そのもとのご意見はいちいちごもっとも、今後かようのこと無きよう厳しく申しつけますゆえ、老人に免じてひらにご勘弁をねがいます」

「そのご会釈では、かえって恥じいります」

源四郎はいっぺんに昂奮から冷め、あわてて三左衛門に会釈をかえしながら云った。

「拙者もいささか過言がございました。よろしくお忘れのほどおねがい申します」

「心余れば言葉はしる、過言ではござらん、むしろ云い足らぬと思われよう、しかしご意見は老人が篤とお察しつかまつった。このはなしはもはや是でうちきり、おちかづきのしるしに一盞まいりたい、七郎左、たたぬか」

馳走になるのはいやだった、けれども老人のおだやかな挨拶をふりきって帰るのも無礼だと思ったので、源四郎は接待をうけることにした。

数日のち源四郎は御前へ呼び出された。