轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こううんりゅうすい

行雲流水

坂口 安吾

「オール読物」1949(昭和24)年9月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,645 字 · 22 页

青空文庫

「ヤ、女の屍体を見つけたぞ。ドブの中へハネ飛ばされていやがら。鼻だけ出していやがら。アレ。生きてるんじゃないかな。水の中へ沈まないように、手で支えていやがるぜ」

大急ぎで、その場へ駈け寄ったのは和尚であった。

彼はムンズと襟をつかんで、水の中から、ひきぬいた。ソノ子である。ソノ子は目をあけた。

「ハハア。さては、死んだふりをしていたな。見届けたぞ」

和尚は思わず大声で叫んだ。

頭の毛がスッポリ抜けているのである。そのほかには、どこにも怪我がないようだ。毛の抜けたハズミにドブへころがり落ちたのか、人の気配に、ソットドブへ身を沈めたのか、わからない。

けれども、和尚には一つの情景が目に見えるようであった。一緒に死ぬと見せて、髪の毛だけしか轢かせなかったソノ子の手練のたしかさ。これが十八の初陣とは、末恐しい話である。

和尚は突然亢奮した。

「このアマめ。キサマ、死ぬと見せて、男だけ殺したな。はじめから、死ぬる気持がなかったのだな、悪党めが!」

和尚はソノ子を投げ落すと、うしろをまくりあげて、ズロースをひきはいだ。まッしろなお尻が現れた。

「これだ。これだ。このヤツだ」