轻松读懂日语经典作品
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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
ほかの女なら、口惜しまぎれに何とか言いたくなるところだが、ルミ子は睨みつけもしなかった。手応えがなさすぎるせいか、又、三ツ四ツ、おまけをもらった。
キッピイは凄んだタンカで睨みをきかせるヒマがなく、ひっぱたくだけひっぱたいて、手が痛くなってしまった。
ルミ子がコック場で顔をなおして戻ってくると、キッピイは帰り仕度して出てしまったあとだった。
「ポン中よ」
一人が教えてくれた。ヒロポンの話はきいていたが、ルミ子の周囲には愛用者がいなかったので、ポン中毒の正体がのみこめなかった。
「それで、凶暴なの?」
「そうでもないよ。根がヤキモチヤキなのよ。ルミちゃんが可愛いい顔してるから、癪にさわるのよ」
その言葉が気に入らなかったと見えて、ちょッと可愛い大柄な女が訂正した。
「エンゼルに女ができたから、ヒステリーなのさ。その女ッてのが、キッピイの学校友だちじゃないの。ここへ遊びにきたじゃないの。あの子さ。あんときエンゼルが来ていたでしょう。女をつれてッて、そのまま同棲してるんだってさ」
簡単に秘密がほぐれてきたが、ルミ子は驚きもしなかった。ただ、エンゼル(天使)という、女らしい名が妙であった。