轻松读懂日语经典作品
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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
「記代予さんは二階にいらッしゃるんですか」
「そうです。そして、この家の主婦ですよ。野中の妻、記代子なんです。ぼくたちは、愛し合っています。ぼくが花を愛すように、記代子も花を愛します。しかし、ぼくたち同志は、花以上に愛しあっているのです。四国のジイサンに面目ない話ですが」
そして、エンゼルは高笑いした。
放二はうなずいた。
「そうなることに、フシギはありません。記代子さんは、御元気でしょうか」
「むろん、大変、元気です。そして、毎日、好キゲンですよ。もっとも、あなたの来訪で、ちょッと憂鬱でしたがね。実は、二三日中に、お腹の子をおろすはずです。記代子は、ぼくの子が生みたいのです。そして、ぼくも、記代子とぼくの子が欲しいのです」
キッピイがエンゼルにすすめたという企みの話を思いだして、放二はちょッと警戒したが、エンゼルの顔色から何も読みだすことができなかった。
顔だちから、人を判断することはできないものだ。澄んだ目や、無邪気な明るい顔から、額面通りの素行をうけとるのは考えものである。どんな人間も根は同じものだ。自分も人も変りがないというのが放二の考え方である。