轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うたせてやらぬかたきうち

討たせてやらぬ敵討

長谷川 伸

「歌舞伎 秋季臨時増刊」歌舞伎出版部、1925(大正14)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,752 字 · 22 页

青空文庫

「四十万石を差しあげても、極悪の不臣堀主水の一類を誅さねばならぬ」

父の嘉明の小兵に似ず、六尺豊かな加藤式部少輔明成は、足摺りして焦慮った。主がこの気もちだから、血気な士は逸りきって、何かというと殺気立った。

そのうちに紀州を出た主水は、江戸に現れて旧主明成の罪条、二十一個条をあげて公儀に告訴した、明成の評判は余りよくなかったが、主の居城に発砲し、往来の橋を焼き、関所を押して通ったという廉が、徳川家では許しておかれない事件だった。君臣の別を紊ることは、加藤家の問題ではなく、公儀自身に影響する問題であるとともに、黒書院に居流れた人々の、立場は、加藤明成と皆同じであった。誰一人として主水と同じ立場に立って考える人はなかった。

寛永十八年三月二十一日、堀主水一類は旧主加藤明成に引き渡され、間もなく将軍は口すがら、主水等を極刑に行えと明成に命じた。主水兄弟三人は、うつつ責の末に斬殺され、妻子も極刑に処せられた。

宮内はその頃になって、会津若松の小屋に帰ってきた、色こそ黒くなったが、優姿は足かけ三年の今でも、元と変るところが更になかった。

隠密をやって相模から紀州へ、紀州から江戸へ出て暫く休息し、やがて又相模へ主水の妻子の隠れ家を嗅ぎ出しに行った。