轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

03 むじな長屋

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,416 字 · 53 页

青空文庫

六

約束で入れたのだということだ」

だが、天野源伯は初めから反対しており、長く養生所などに置いては却って本人のためにならない、かねて約束したとおり、自分が御目見医の席を手配するから、なるべく早くここを出すようにと、話をすすめているそうだ、と半太夫は云った。

「それから、もし保本がその気持になってくれたら、じかに会って話したいことがある、とも云っていた」半太夫はそこでやわらかに微笑した、「――十七になられるそうだが、まさをさんはこまかく気のまわる、きれいで賢いお嬢さんじゃないか、保本のことが心配で気もそぞろという感じだったよ」

六

その夜、登はなかなか眠れなかった。

昂奮して眠れなかったのではなく、静かな反省と悔いのためというに近かった。彼の頭の中で、ちぐさのおもかげが初めて、幼な馴染としてよみがえり、彼に向かって赦しを乞うように思えた。――ひどくおとなびてみえるときでも、ちぐさは自分の思うことを口には出せない。口にだせないだけでなく、そぶりにあらわすこともできない、というふうであった。登はそれを不注意に見すごしていたのだ。ちぐさはおくてのうえに、暢びりした生れつきで、まだ女らしい気持になっていない。