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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
国枝史郎『銅銭会事変 短編』。同一底本的分册已合并为一书。收入:銅銭会事変、大鵬のゆくえ、紅白縮緬組、三甚内。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 106,745 字 · 216 页
とにかくおれの見たところでは、銅銭会員じゃあなさそうだ」神道徳次郎はいい切った。
「さて白旗弓之助様、昨夜はどういう覚し召しで、ここへお忍びなされましたな?」
「それよりおれには聞きたいことがある。部屋の四隅の柱から、四本の鎖が飛び出して来たが、あれはなんという兵法だな?」これが弓之助の言葉であった。
六人の者は眼を見合わせた。
「おい兄貴迂散だぜ」女勘助が怒るようにいった。「肝腎のいい訳をしねえじゃあねえか」
「待て待て」と徳次郎は叱るように。
「宝山流の振り杖から、私が考案致しました。捕り方の一手でございますよ」
「あれにはおれも降参したよ」弓之助は妙な苦笑いをした。「人間が斬ってかかったのなら、大して引けも取らないが、どうもね、鎖じゃあ相手にならねえ。……そこでもう一つ訊くことがある。紙に書かれた『川大丁首』いったいこいつはどういう意味だ?」
「それがおわかりになりませんので?」徳次郎は、いくらか探るように訊いた。
銅銭会縁起録内容
「随分考えたが解らなかった」弓之助はまたも苦笑をし、「そこにおいでの女勘助殿に、痛しめられている間中、その事ばかりを考えていたが、無学のおれには解らなかったよ」