轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うし

鎧櫃の血

岡本 綺堂

岡本綺堂『鎧櫃の血』。同一底本的分册已合并为一书。收入:牛、鯉、虎、鼠、夢のお七、魚妖。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 48,702 字 · 99 页

青空文庫

その葬式が済んだ後に、吉次郎はあらためて養家を立去ることになった。その時に彼は養母に注意した。

「おまえさんも再びこの商売をなさるな。」

「誰がこんなことするものかね。」と、養母は身ぶるいするように言った。

吉次郎が左官になったのはその後のことである。

ここまで話して来て、鈴木有年は一息ついた。三人の前に据えてある火鉢の炭も大方は白い灰になっていた。

「なんでもその鰻というのは馬鹿に大きいものであったそうです。」と、有年はさらに付け加えた。

「叔父の手を三まきも巻いて、まだその尾のさきで脾腹を打ったというのですから、その大きさも長さも思いやられます。打たれた跡は打身のようになって、今でも暑さ寒さには痛むということです。」

それから又いろいろの話が出て、馬琴と有年とがそこを出たのは、その夜ももう四つ(午後十時)に近い頃であった。風はいつか吹きやんで、寒月が高く冴えていた。下町の家々の屋根は霜を置いたように白かった。途中で有年にわかれて、馬琴はひとりで歩いて帰った。

「この話を斎藤彦麿に聞かしてやりたいな。」と、馬琴は思った。「彦麿はなんと言うだろう。」

斎藤彦麿はその当時、江戸で有名の国学者である。