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かんちょうざじけん
間諜座事件
海野 十三
「日曜報知」1932(昭和7)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,989 字 · 21 页
三条 健子 辰巳 鈴子 喜多 丸木 花作 弥次 鴨川 布助
●第六景・奈良井遊廓
花魁初菊 花柳 春子 同赤玉 山村 蘭子 提灯持 奈良木 清 元永 敏夫 金棒引 清洲 蝶子 神田 玉子 禿 海原真帆子 新造 玉川 砂子 大井 町子 水町 静子 御門 秋子 芸者 小牧 弘子 香川 桃代 平河みね子 小林 翠子 喜多 丸木 花作 弥次 鴨川 布助
痺れる脳髄!
もし此処で卒倒したらば、それで万事休すだ!
弦吾は無形の敵と闘った。血を油に代えて火を点じ、肉を千切って砲弾の代りに撃った。何とかして、この中から義眼のレビュー・ガールの、名前を見付け出したい。その張りきった焦躁で、舞台の方に向けている眼は空洞になろうとする。
――いつの間にやら、第三コメディ「砂丘の家」は幕となった。弦吾は同志帆立に脇腹を突つかれて、慌てて舞台へ拍手を送った。途端に、
「おや?」
弦吾は、なにかしらハッとした。霊感の迸り出でようという気配を感じた――子供のときから、不思議な癖で……。
(そうだ。あの消去法という数学、あれを応用して一つやってみよう、よし!)