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じんちゅうにっし(いこう)
陣中日誌(遺稿)
山中 貞雄
附・戦線便り
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,092 字 · 17 页
(藤井滋司 宛)
(荒井良平 宛)
(金は憲坊に頼みました)先づ平野屋のいもぼうの缶詰(ッてのがあるそうです)黒のとろろこぶ、花かつを、懐中じるこ、甘酒の素、なるせの漬物とほーじ茶。ふぐのひれの干したの(大丈夫ですかな?)以上
なるべく缶に入れて小包は厳重にお願いします。毎度、御面倒ばかりお掛けして相済みません。協会の諸兄によろしく(八月十五日)
それから書き忘れましたが何か本を一冊(何か僕に「やッたらどうや」とお考えになるものがありましたら結構ですが……)
これだけ書くのに便所へ油汗かきに行く事二回、これから第三回目に参ります。一回卅分はかかります。どうも汚ない話で、お許し下さい。
(藤井滋司 宛)
(一) 将棋の【歩】にもいろいろあるが敵王頭にピシリと捨身に打って出る【歩】もあれば、マタ、棋士が手に詰まった時、ひょいと突く【香】の上の【歩】もある。
王手飛車があろうと桂馬のフンドシがあろうとハシ【歩】は依然
(荒井良平 宛)
(二) としてハシ【歩】である。
十月廿七日石家荘迄貨車で輸送されて、それから行軍三日、此の辺りの新しき土はほこりっぽくッて困る。露村にて前線部隊に編入さる。