轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

在线阅读吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 页

青空文庫

ジープの方でも、みな降りている。峯は下で仰いだ想像よりも高くて急坂である。そこを、螺旋形に中腹まで、巡り登って来たのだった。

長い石段が胸へ迫っている。登りきると、次の石段が前にある。更に、行きゆくと、なお先に石段があらわれる。人生修養の金言などを思い出す。そしてヤレヤレ上に出たと思うと、また石段、依然として石段、また、石段だ。

しまいには、石段に、腰かけてしまう。寒いどころか、体から湯気が立つ。

いいおくれたが、白峯のいただきは、鼓ヶ岡の丸木ノ御所で崩ぜられた新院の御遺骸を、時の国司がダビに附した所であり、かつて西行が来て見たころは、「――松の一むら茂れるほとりに、杭まはしたり、これなん、御墓にや……」とある程度の土まんじゅうがあったのを、後に御陵とされ、今では陵墓管守二、三名も詰めていて、チリ一つなく清掃されている。

マ氏は、ここが配所の跡と思い違いしているらしく、四山の松風に吹かれながら「こんな景色のいい所に、佐ノ局と一しょに住んでいるなら、私だったら何年いてもいいです」などといって皆を笑わせる。そしてあちこちをカメラに収める。

ここに立つと、崇徳の暗澹たる御一生の思い出も、何か、からりと、清算されているものを見たような心地になる。