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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

01 太宰治との愛と死のノート

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 63,997 字 · 129 页

青空文庫

五月十八日

苺出盛る。

夏みかん。

註記。富栄と知り合う直前の静子宛太宰の書簡。

「昨日はありがとうございました。昨日帰宅したらミチはへんな勘で、全部を知っていて(手紙のことも本名も変名も)泣いてせめるのでまいりました。ゆうべは眠らなかった様子で、けふ朝ごはんをすませてから、また部屋の隅で寝ています。お産ちかくではあり、癇が立っているのでせう。しばらく、このまま、静かにしていませう。手紙や電報も、しばらく、よこさないほうがいいようです。どうも、こんなに、騒ぐとは意外でした。では、そちらもお大事に」(原文のまま)

五月十八日

「グッド・バイ」(変心、二)出来上がる。ユーモア小説風で、面白い。

奥様が「吉祥寺の方から帰っていらっしたようね」と言ったので、ここぞとばかり、「うん、魚でもあるかと思って見に行ったんだ」と仰言られたという。

「それから?」

「あとは、あまりしつっこいとでも思ったのか黙っていたよ」

配給、洗濯、アイロンかけ、夕方、ひとやすみ。とにかく、無事でほっとしました。

実業之日本社の倉崎さんに、「短篇集の件、どうしたのか」伺うこと。

五月十九日

吉岡謙二先生、末常さん大隅さん、伴さんと太宰さんの酒席。