轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

でんきぶろのかいしじけん

電気風呂の怪死事件

海野 十三

「新青年」博文館、1928(昭和3)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,788 字 · 34 页

青空文庫

――赤羽主任の頭は愈々混乱して来るのであった。……

と、其の時、釜場へやって来た人間が、やあと声をかけた。それは、赤羽主任のよく知っている警察医の山村であった。

「御苦労さまで、どうも。所で赤羽さん、あの感電騒ぎをやった井神陽吉という男ですな。大分意識も恢復して来たようですが、先生頻りに帰りたい帰りたいと言うのです。言ってきかせても解らないので閉口してますが、どうでしょうな、あんまりあの男の意志に逆らうと、心臓が昂進して悪いのですが、お差支えなかったら、あの男を一応帰らしたらと思うんですが――。ええ、もうそりゃ決して逃げられるような身体じゃありませんよ」

「じゃあ帰してやりましょう。警察の者を二三人附き添わしてやって下さい。然し一応身元調べをすましたんでしょうな?」

「身元調べでは先刻注射の後で、前の交番の村山巡査にやって貰っときましたよ。村山君、ちょっと先刻の調査を見せて呉れませんか?」

呼ばれて釜場へやって来たのは、制服の巡査村山辰雄であった。彼は、事件の最初から見張り番に当って、一向犯行の経路も、捜査の経緯も知らないのであった。

「村山君、他ではないが感電した男の身元調べをやって置いて呉れたそうですが――」