轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しもばしら

霜柱

山本 周五郎

「オール読物」文藝春秋新社、1960(昭和35)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,328 字 · 29 页

青空文庫

はね起きる隙はあったのだろうが、あまりきれいにきまったのでぼっとしたらしい。気がつくより先に、喜兵衛が馬乗りになっていた。

「きさまは人間じゃない」喜兵衛は匕首をもぎ取って投げ、片手で男の首を押えながら、片手で顔を殴りつけた、「畜生にも劣ったやつだ」

彼が殴るたびに、男の頭が右へ左へと揺れ、唇が切れて血が出た。

「わかったよ、おめえは強いよ」男はなだめるように云った、「おれの負けだ、みっともねえからもうよそう」

「きさまなどにものを云ってもむだだろうが、よく聞け」喜兵衛は男の喉を押えた手に力を加えながら、云った、「きさまは親が甘く育てたからこんな人間になったと云った、きびしく育てればきびし過ぎたと恨むだろう、臆病者、卑怯者はみんなそれだ、自分で悪いことをしておきながら、その責任を人に背負わせようとする、なにより恥知らずな、きたならしい卑劣な根性だ」

男の顔がどす黒くふくれ、眼球がとびだしそうになった。男の躯から力がぬけ、手足がだらっと畳の上で伸びた。喜兵衛は喉の手をゆるめ、もう一つ平手打ちをくれてから、男を放して立ちあがった。

「けがらわしいやつだ」と喜兵衛は云った、「出てゆけ」