轻松读懂日语经典作品
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しもばしら
霜柱
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1960(昭和35)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,328 字 · 29 页
と石沢金之助が遮った、「そのひきがえると熊平をちょっと片づけてくれ、おまえがここへ来たのはおれに話すことがあるからだろう、その話というのを聞こうじゃないか」
「だからおれはいま、――」喜兵衛は上眼づかいに天床を見上げ、唇を舐めて、ひょいと片手を振った、「おい、よけえなことを云うから話のつなぎが切れてしまった、冗談じゃない、ええと」
「酒が来たよ」と石沢が云った、「一と口やったら思いだすだろう」
おかやが小女と膳をはこんで来、喜兵衛はすぐに盃を取った。小女は去り、おかやは給仕に坐った。盃で三つ飲むまで、喜兵衛は頭をひねりながら考えてる、石沢はおかやに話しかけた。この家の隠居は弓の稽古を始めて、石沢と知り合になったらしい。近ごろみえないがどうしたと石沢が訊き、丈夫でぴんぴんしていますとおかやが答えた。ではもう弓はやめたのかな。そうでしょう、なにしろ飽きっぽい人ですから、と答えながらおかやは喜兵衛に酌をした。
「どうなさいましたの、なにをそんなに考えこんでいらっしゃるんですか」
「ひきがえるだ」と石沢が云った、「繁野老職とひきがえるを結びつけるために、苦労しているんだ」