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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
倉田百三『青春をいかに生きるか』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『出家とその弟子』の追憶、愛の問題(夫婦愛)、学生と教養、学生と生活、学生と先哲、学生と読書、女性の諸問題、人生における離合について、婦人と職業、芸術上の心得。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,413 字 · 190 页
それが文明というものの面白いところである。正面から向かってくれば、男子が女性をふみにじるのはわけはない。しかし精神の力、心霊の感化力で訴えられると男子は兜をぬがずにはいられない。それでもなお女性をふみにじる者は獣だ野蛮人だ。そういう者は男性の間で軽蔑せられ、淘汰されて滅びて行く。
だから女性の人生における受持は、その天賦の霊性をもって、人生を柔げ、和ませ、清らかにし、また男子を正義と事業とに励ますことであろう。
がその女性の霊性というものは、やはり宗教心まで達しないと本当の光りを放つことは期待できない。霊性というものも粗鉱や、粗絹のようなもので、磨いたり、練ったりしなくては本当の光沢は出ないものである。仏教では一切衆生悉有仏性といって、人間でも、畜生でも、生きているものはみな仏になるべき性種をそなえているという。ただそれを磨き出さなければならない。
現代では、日本の新しい女性は科学と芸術とには目を開いたけれども、宗教というものは古臭いものとして捨ててかえりみなかったが、最近になって、またこの人性の至宝ともいうべき宗教を、泥土のなかから拾いあげて、ふたたび見なおし、磨き上げようとする傾向が興ってきたのは、よろこばしいことである。