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あゆのくいかた
魯山人の食卓
北大路 魯山人
北大路魯山人『魯山人の食卓』。同一底本的分册已合并为一书。收入:鮎の食い方、いなせな縞の初鰹、鰻の話、京都のごりの茶漬け、車蝦の茶漬け、塩昆布の茶漬け、鍋料理の話、握り寿司の名人、日本料理の基礎観念、鱧・穴子・鰻の茶漬け、一癖あるどじょう、河豚は毒魚か、鮪の茶漬け、鮪を食う話、味覚馬鹿、夜寒に火を囲んで懐しい雑炊。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 54,022 字 · 115 页
料理というのは、どこまでも理を料ることで、不自然な無理をしてはいけないのであります。
真に美味しい料理はどうも付焼刃では出来ません。隣りの奥さんがやられるからちょっとやってみようか、ではだめであります。心から好きで、味の分る舌を持たなくては、よい料理は出来ないのであります。
料理は相手を診断せよ
自分の料理を他人に無理強いしてはなりません。相手をよく考慮して、あたかも医者が患者を診断して投薬するごとく、料理も相手に適するものでなくてはなりません。そこに苦心が要るのです。医者が患者の容態が判るように、料理をする者は、相手の嗜好を見分け、老若男女いずれにも、その要求が叶うようでなくてはなりません。相手の腹が空いているかどうか、この前にはどんなものを食べているとか、量とか質とか、平常の生活とか、現在の身体の加減とかを考慮に入れなければなりません。それは充分、料理の体験がなくてはならぬことであろうと思います。
甘い、辛いということも、甘ければ甘いで美味く、辛ければ辛いで美味いというふうに、どんな味であっても嗜好に叶うという、すなわち、ものの道理に背かない味でなくてはなりません。