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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1927(昭和2)年5月号~1928(昭和3)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,617 字 · 250 页
「このあんばいではかならず勝つぞ」
一同は練習をおわって汗をふいた。
「集まれい」と先生は号令をかけた、一同は集まった。
「みんなはだかになれ」
一同ははだかになった。
「へそをだせい、おい」
一同はわらった、しかし先生はにこりともしなかった。一同はさるまたのひもをさげてへそをだした。先生は第一番の五大洲(投手)のへそのところを押してみた。
「おい、きみは下腹に力がないぞ、胸のところをへこまして下腹をふくらますようにせい」
「はい」
先生はつぎのクラモウのへそを押した。
「おい、大きなへそだなあ」
「ぼくはいま力を入れてつきだしてるのです」
「いかん、へそのところをつきだすのじゃない、へその下へ食べたものをみんなさげてやるんだ、いいか、胸がせかせかして負けまい負けまいとあせればあせるほど、下腹がへこんで、肩先に力がはいり、頭がのぼせるんだ、味方が負け色になったらみんなへそに気をおちつけろ、いいか、わすれるな、黙々塾は一名へそ学校だぞ、そう思え」
先生はひとりひとりにへそを押してみた。
「あまり押すと先生、小便がもります」と二塁手のすずめがいった。そこで先生もわらった。