轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1927(昭和2)年5月号~1928(昭和3)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,617 字 · 250 页

青空文庫

だがそれはどういう風に始末をつけたかは何人も知らなかった。

「阪井は罰を食うぞ」

みながこううわさしあった、だが一向なんの沙汰もなかった。それはこうであった。阪井は校長室によばれた。

「屋台をひきずりこんだのはきみか」

「はい、そうです」

「なぜそんなことをしたか」

「たい焼き屋がきたためにみなが校則をおかすようになりますから、みなの誘惑を防ぐためにぼくがやりました」

「本当か」

「本当です」

「よしッ、わかった」

阪井が室をでてから校長は歎息していった。

「阪井は悪いところもあるが、なかなかよいところもあるよ」

しかし問題はそれだけでなかった、ちょうどそのときは第一期の試験であった、試験! それは生徒に取って地獄の苦しみである、もし平素善根を積んだものが死んで極楽にゆけるものなら、平素勉強をしているものは試験こそ極楽の関門である、だがその日その日を遊んで暮らすものに取っては、ちょうどなまけ者が節季に狼狽すると同じもので、いまさらながら地獄のおそろしさをしみじみと知るのである。

浦和中学は古来の関東気質の粋として豪邁不屈な校風をもって名あるが、この年の二年にはどういうわけか奇妙な悪風がきざしかけた。