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おくみさんとそのしゅうい
お久美さんと其の周囲
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第一巻」河出書房、1951(昭和26)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,369 字 · 149 页
ほんとに私あんまりだと思った事よ。
山崎のお婆さんが、私は嘘だと知って居るからと云って教えて呉れたの。
「片輪だって?
まあ、片づけないようにそう云ってるの。
ほんとにそれじゃああんまりひどい。
「ですもの知らない人はまさか伯母さんがと思うからほんとだと思って仕舞うじゃあないの。
そんな事までして私の邪魔を仕様仕様として居るんですもの……
有りもしない事云われちゃ亡くなった母さんや父さんにだってすまないわ。
お久美さんは静かに涙をこぼして居た。
※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は何と云って好いか分らなくなった。
そんなにしてまで若い女を虐めずには居られないお関が此上なく憎く醜く思われて来ると共に、此那に打ち明けて頼りにされて居る自分は又他人から世話にならなければならない年で、物質の助力は勿論、精神的にだって、そのためにどうと云う程の力添えも与えられないで居る事がどれ程不甲斐なく恥かしく思われたか知れない。
まだ経験のない一日一日と育つ盛りにあるかたまらない考えでお久美さんを動かして行くと云う事は、まるで性質も之からの行き方も違って居る※(「くさかんむり/惠」