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たましいのきょういく
たましいの教育
羽仁 もと子
「教育三十年」1932(昭和7)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,777 字 · 6 页
この場合において、閑却された幼児の欲望が本能が、ひとりでにほしいままなるものになってしまうわけである。
活きる力の強弱は、またあらゆる生命の根本である。身体も精神も霊性も活発であるかどうかは、人を診察する医者が、まずわれわれの脈をとることをなによりも先にすると同じように、いつでも幼児を見守るものの第一条件として、たえず気がついていなくてはならないことである。やや極端にいえば身体と精神と霊性と、この三つを含む活力を強くしてやりさえすれば、そのほかのことは何もいらないと思ってもよいほどである。
それだのにわれわれの実際はどうであろうか。教育のある母親ほど、子供の身体をかばいすぎてその活力を弱め、子供の心をかばいすぎて友だちを制限し、人間の霊性の偉大なものだということを忘れて、子供をただ幸福に導こう導こうとしている。考えてみるとみな信ずべきものを十分に信じないための現われだと思う。いいかえれば、人の親であり、教師であるわれわれの霊性の力が弱くなっているためだと思う。
多くの人や子供をみているうちに、身体は十分に強くても精神の力の弱い人もあり、理性も研究心も強く鋭いのに霊性の力の非常に弱い人もある。