轻松读懂日语经典作品
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ろまんどうろう
ろまん灯籠
「婦人画報」1940(昭和15)年12月~1941(昭和16)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,222 字 · 74 页
「あたし、帰ります。あたしの着物は、どこ?」と少し起きかけて、言いました。
「ばかだなあ。」王子は、のんびりした声で、「着物は、君が着てるじゃないか。」
「いいえ、あたしが塔で着ていた着物よ。かえして頂戴。あれは、お婆さんが一等いい布ばかり寄せ集めて縫って下さった着物なのよ。」
「ばかだなあ。」王子は再び、のんびりした声で言いました。「もう、淋しくなったのかい?」
ラプンツェルは、思わずこっくり首肯き、急に胸がふさがって、たまらなくなり、声を放って泣きました。お婆さんから離れて、他人ばかりのお城に居るのを淋しく思ったのではありません。それは、まえから覚悟して来た事でございます。それに、あの婆さんは決していい婆さんで無いし、また、たとい佳いお婆さんであっても、娘というものは、好きなひとさえ傍にいて下さったら、肉親全部と離れたとて、ちっとも淋しがらず、まるで平気なものでございます。ラプンツェルの泣いたのは、淋しかったからではありませぬ。それはきっと恥ずかしく、くやしかったからでありましょう。お城へ夢中で逃げて来て、こんな上等の着物を着せられ、こんな柔かい蒲団に寝かされ、前後不覚に眠ってしまって、さて醒めて落ちついて考えてみると、あたしは、こんな身分じゃ無かった、あたしは卑しい魔法使いの娘だったという事が、はっきり