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ちっぽけなおの
チッポケな斧
「新潮 第四八巻第八号」1951(昭和26)年7月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,233 字 · 21 页
好色文学として定評あるものを選ばずに、特に純文学の中でも新しいモラルを追求したものという定評あるチャタレイをとりあげて起訴したのはナゼだろう。
つまり、単なる好色文学よりも、文学として、芸術として定評あるもののワイセツを槍玉にあげる方がワイセツ全般を衝くことになろうという意味でしょうか。それもどうも分ったようで分らん理由だね。
文学や芸術に結びついたワイセツの方がなぜ全部の代表になるイワレがあるのだろうか。文学や芸術の名に於て、というのが、気にくわない理由があるらしい。純粋にワイセツであるものよりも、文学や芸術の名に於てワイセツである方がもッと悪い、と彼らをして思わしめる理由があるらしい。その理由が、どうにもハッキリ分らないのである。
純粋にワイセツであることよりも、より悪いワイセツがあるか。善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや、という意味かな。つまり文学の名で善人ぶったワイセツだという意味だろうか。それも一理あるようであるが、しかし、それだと奇怪なムジュンが現れてしまう。
チャタレイのモラルの一ツは、文学の名ではないけれども、何かの名で善人ぶった色情の仮面をはぎ、純粋な色情を肯定するところからはじまっているのだから。