轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ナンセンス
ナンセンス
夢野 久作
「猟奇 第二巻第八号」1929(昭和4)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,843 字 · 4 页
町中の家々に来る手紙をみんな知っている郵便屋さんが羨ましくて仕様がなかったものである。
あんなのが探偵趣味というものであろうか。
それから――やはりそのころのこと、初めて動物園に連れて行かれて火喰鳥や駱駝を見せられた時に、いつまでもいつまでもジッと見詰めたまま帰ろうとしなかった事がある。子供心にそうした鳥や獣が、そんな奇妙な形に進化して来た不可思議な気持ちを、自分の気持ちとピッタリさせたい――というようなボンヤリした気持ちを一心に凝視していた。何とも云えない変テコな動物の体臭に酔いながら――。
あんなのが猟奇趣味というのであろうか。
もしそんなものならばコンな趣味は取りも直さず人間の本能から出たものでなければならぬ。そうしてこれ等の趣味の定義や範囲は学者たちの客観的な研究によって決定さるべきもので、それに囚われている私たちが空に考えたとてわかる筈のものでない。しかも、それがわかった時はビタミンの発見と同様、遠からず平々凡々な趣味によってしまうべき運命を持っているので、現在のように大衆を酔わせる力はなくなってしまうであろう――ナアンダ。つまらない――というような心細い感じもするようである。