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ぺんくらぶとげいじゅついん

ペンクラブと芸術院

正宗 白鳥

「新潮 第五十四巻第七号」新潮社、1957(昭和32)年7月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,444 字 · 9 页

青空文庫

私が一年一度の退屈な総会に忠実に出席するのは、芸術院会員当然の義務としてである。会員たる栄誉と、それに年金を貰っているためである。私も、時々、芸術院会員を辞退したいと思うことがある。えらそうな肩書なんか身に着けているのは、自分に似合わしからず思われるのだが、辞退し切れないところに、人間としてのあさましさか、人間としての和やかさが見られるのであろうか。

ペンクラブは、私とは縁が薄いのである。名誉会長にされているつもりであったが、先日聞くところによると、名誉会長制度は疾くに止めているそうだ。通知も何もなかった。芸術院は官僚が事務をやっているせいか、会員に対してはこまかい所まで忠実である。それで私は、会員として年金その他を貰っている限りは、毎年努力して総会出席の義務を果すつもりである。

(昭和三十二年七月)