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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
宮沢賢治『ポラーノの広場』。同一底本的分册已合并为一书。收入:風野又三郎、タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった、ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記、若い木霊。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 67,062 字 · 135 页
」
「そうか。そして、そんなやつらは一体世界中に何人位あるのかな。」
「左様。一昨年の調べでは、奇術を職業にしますものは、五十九人となって居りますが、只今は大分減ったかと存ぜられます。」
「そうか。どうもそんなしんこ細工のようなことをするというのは、この世界がまだなめくじでできていたころの遺風だ。一寸視察に出よう。事によると禁止をしなければなるまい。」
そこでネネムは、部下の検事を随えて、今日もまちへ出ました。そして検事の案内で、まっすぐに奇術大一座のある処に参りました。奇術は今や丁度まっ最中です。
ネネムは、検事と一緒に中へはいりました。楽隊が盛んにやっています。ギラギラする鋼の小手だけつけた青と白との二人のばけものが、電気決闘というものをやっているのでした。剣がカチャンカチャンと云うたびに、青い火花が、まるで箒のように剣から出て、二人の顔を物凄く照らし、見物のものはみんなはらはらしていました。
「仲々勇壮だね。」とネネムは云いました。
そのうちにとうとう、一人はバアと音がして肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、からだがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。