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マクシム・ゴーリキイのでんき

マクシム・ゴーリキイの伝記

宮本 百合子

幼年時代・少年時代・青年時代

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 60,543 字 · 120 页

青空文庫

や『ルッチ』のような極反動的な新聞が、繰返し、痛烈にそれ等の著作をこき下していることから、彼の好奇心が刺戟されたのであった。

シャポワロフは様々の苦しい、いきさつの後、「きっぱりとこれまでの生活方法を変えた。教会へ通うことも、祈ることも、聖像の前で帽子をとることもやめた。」文筆の仕事の中で感情を誇張する悪癖を持たぬ素朴さで、シャポワロフは当時の決心を表現している。

「神が存在しないとなれば、今度は社会主義者をさがし出さなければならない」――。

一八八三年頃、スウィスでプレハーノフを中心として小さいながら「労働解放団」が組織されていた。その二年位後にはペテルブルグの「労働者」というグループが、解放団との関係をもっていたが、勿論、そのことはワルシャワ鉄道工場の一青年労働者であったシャポワロフには知られなかった。彼のまわりには、夜学校の中にも、彼の求めているそれらしい人の片影すら見出せなかったのであった。

ところで、ゴーリキイが、カザンの町端れの空屋の中でプレハーノフの論文朗読を聴いた時、それに対するナロードニキの爆発的反撥の声の中に最もつよく叫ばれた「ウリヤーノフの処刑」