轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

マクシム・ゴーリキイのでんき

マクシム・ゴーリキイの伝記

宮本 百合子

幼年時代・少年時代・青年時代

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 60,543 字 · 120 页

青空文庫

ところがゴーリキイが幼年時代に祖父の家で観た惨忍、靴屋の小僧時代経験させられたサーシャその他の惨忍、更にヴォルガ通いの汽船の上で数限りなく目撃し、自分の身をさらした惨忍性は「無目的な無意味なものだ。それによってどうしようというのではない。ただ慰みのためにするものなのだ。」本の中にはゴーリキイにとって忘れ得ぬスムールイのように獣的な粗野なものと優しさとの混りあった人物は出て来ない。本に描かれている多くの主人、司祭は、実際のものといつもきっと、どこか違う。――

指導してのないために乱読せざるを得なかった十三歳のゴーリキイが、現実と文学との間に在るこの微妙な一点に観察を向け得たという事実は、注目すべきことであると思う。まだ五つ六つだった頃、祖父の家の下宿人「結構さん」とゴーリキイが取交したあのいかにも生活的な、ユーモアと生活力とに満ちた問答が思い出されるのみならず、後年のゴーリキイが作家として現実に向って行った態度の根本的な面が、既にこの献身的な読者としてのゴーリキイの判断の現実性の裡に強く閃いている。当時彼の手に入った本の作者の中で型にはまった善玉・悪玉がなく「あるのは只人々だけ。