轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
マクシム・ゴーリキイのでんき
マクシム・ゴーリキイの伝記
宮本 百合子
幼年時代・少年時代・青年時代
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 60,543 字 · 120 页
デレンコフはゴーリキイより十歳年上で、独身であった。店の収入は僅かだのに、物質的援助をしなければならない「仕事をする人々」の数は益々増して来た。一八八一年三月一日、全く予告なく突発した事情の下に帝位に即かせられることになった酒飲みのアレキサンドル三世は、有名なポヴェドノスツェフと共に極端な反動的政治をはじめ、そのために従来ナロードニキの社会的支柱であったブルジョア自由主義者は甚しく畏縮して来た。更に一八八四年に公表された大学規定は大学生のこれまで持っていた学内自治権を奪い「学生生活のあらゆる微細な点まで干渉する学監、副監督、守衛等によって監視され、更に警察の監視の下に置かれるようになった」のである。この事情が、デレンコフの収支を次第に激しく喰いちがわせる。デレンコフは配慮ぶかく明るい色の髯をひねりながら云った。
「何とか考えなけりゃならない」
そして、罪ありげに微笑し、重々しく溜息をついた。ゴーリキイは、デレンコフが負っている重荷を見た。彼は一度ならず、いろいろな云いまわしでデレンコフに訊くのであった。
「何故そんなことをするんです?」
デレンコフはその答えとして民衆の苦しい生活について「本からとって来たように、不得要領に答えた」