轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

マクシム・ゴーリキイのはってんのとくしつ

マクシム・ゴーリキイの発展の特質

宮本 百合子

「改造」1936(昭和11)年8月臨時特大号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,694 字 · 33 页

青空文庫

パン焼職人の仲間たちは、大学へ学生を殴りに押しかけようとしている。

「おお、分銅でやっつけるんだ!」

彼らは嬉しそうな悪意で云う。たまらなくなって、ゴーリキイは彼等と論判をはじめた。が、結局自分に学生を護り得るどんな力があるというのであろうか。

ゴーリキイの全心を哀傷がかんだ。夜、カバン河の岸に坐り、暗い水の中へ石を投げながら、三つの言葉で、それを無限に繰返しながら彼は思い沈んだ。

「俺は、どうしたら、いいんだ?」

哀傷からゴーリキイはヴァイオリンを弾く稽古を思い立った。劇場のオーケストラの下っ端ヴァイオリンを弾いているその先生は、パン店の帳場から金を盗み出してポケットへ入れようとしているところを、ゴーリキイに発見された。彼は唇をふるわし、色のない目から油のように大きい涙をこぼしながら、ゴーリキイに訴えた。

「さあ、俺を打ってくれ」

この堪え難かった年の十二月の或る晩、ゴーリキイは雪の積ったヴォルガ河の崖によりかかりピストルを自分の胸にあてて、発射した。弾丸が肋骨に当ってそれた。彼は生きた。

翌年の春、この出来事によってかえって生活に対する溌剌さをとり戻したゴーリキイは、学生仲間で知り合ったロマーシという、シベリア流刑から帰ったナロードニキと、ヴォルガ下流の或る村へ行った。