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ヤミろんご
ヤミ論語
「世界日報 第五五二号~第六九二号」1948(昭和23)年2月23日~7月12日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,308 字 · 36 页
世耕情報、尺祭り、節電盗電、日本は目下、あげて道化芝居である。
帝銀事件で十二人死んだ。強盗が何人殺した。然しボロ電車が予定によってヒックリ返ったり火をだしたり、何人殺しても、こういう予定の殺人は何んでもないことになっている。愉快な殺人ルールである。
説教強盗氏が世相をガイタンされて、昔の盗人は仁義があった、とおっしゃる。盗人の仁義というイロハガルタはなかったが、これをマジメに書く新聞記者の頭がおかしい。
道化的なるものをマジメに扱い、世相に意味をもたせて強調するから煽るだけの話で、道化に仕立てる、悪事の荘厳や現実感がなくなるから、素人は魅力を失う。
昔、キリシタン退治の頃、信徒をハリツケ、火アブリにかける。堂々と刑死するから、見物人や処刑の役人まで切支丹になる者が絶えなかったが、穴つるしという珍妙な処刑を発明したら、見物人、ウンザリして、それ以来、信徒になる者がなくなった。
然し、道化的なるものを道化的に見出すためには、教養がいる。また、道化の反面にある正理を愛する信念と情熱もいる。
道化日本の第一の欠点は、教養が足りない、ということだろう。論語めかしくいうなら、自分のウチへ盗人にはいる奴が悪いのではなくて、そういうことは落語の中の熊公だけしかやらないものだと認定することの出来ない、余裕とユーモアのない