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ヨーロッパてきせいかく ニッポンてきせいかく
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格
「歴史小説 創刊号、第一巻第二号」1948(昭和23)年10月1日、11月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,123 字 · 33 页
そして、自分は殿様の菩提寺の坊主をやっているのだから、殿様の死んだ時には、自分としては、お寺へ葬らなければならぬ。それは仕方のないことなのだから、そいつだけはどうか勘弁して呉れないか」
というようなことを云って頼んでいる。
そうするとアルメードは、
「それは不可ん。貴方は、名誉とか地位とか、そのようなものは、すべて捨ててしまいなさい。すべてを捨てなければ、洗礼を授けるわけにはゆかない」
と判っきり答えています。それでとうとう、ニンジは洗礼を授けて貰えなかったのであります。アルメードは帰国し、再来し、さらに三度目にサツマへ参りました時には、ニンジは死んでおったのでありますが、死ぬ時に、洗礼を受けないで死ぬのはまことに残念だ、という遺言のあったことをアルメードが聞いていることが、伝わっております。
この禅僧とカトリック僧侶との交渉は、もう一つあるのでありますが、フランシスコ・ザヴィエルは、ニンジに会ってから後に豊後へ行きました。そうして、フカダジという禅僧と会っているのであります。この時に、フカダジは、ザヴィエルの顔を見まして、
「あなたは何処かで見たことのある顔ですが、如何がですか、私の顔に見覚えはありませんか?」