轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

リズムのこうぞう

リズムの構造

中井 正一

「美・批評」1932(昭和7)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,957 字 · 16 页

青空文庫

しかし、それですでに、解釈のつかない場合が生まれてくる。例えば、それは八人なら八人が構成する一艇のタイムの記録が数週間の練習記録において必ず一つのリズミックなカーヴを描くのを経験する。それは野球における打数においてもあらわれるものであり、そのカーヴの底部を一般にスランプという不可解なる語をもっていいあらわしている。それは一人一人の体力においてもすでにあらわるるものがあるが、チームにおいてはその合成ならびに合成以上に一つの性格としてそのカーヴをもっている。そのカーヴの山に試合をもっていく技術が指導者の大きな役目でもある。それは決して数学的なあるいは物理的なものではなくして、微妙な精神力が鋭く働いている。一本の電報がそのスランプをも乱しうるものなのである。しかも、決して個人のいかなる孤立したる努力もがその集団の喘ぎ、苦しい脈搏、重い歩みを左右することは困難なのである。かかる潮の増減、波搏ちこそ、何ものもが解くことを遮断されたる深いリズムの内底でなくてはならない。重い重い多くの数かぎりない集団の地ひびきする足音、すなわちテンポあるいは盛り上がりまた世阿弥のいわゆるしづみともいわるべきものなのである。