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レーリーきょう(ロード レーリー)
レーリー卿(Lord Rayleigh)
寺田 寅彦
「岩波講座 物理学及び科学」岩波書店、1930(昭和5)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,439 字 · 55 页
この実験はその後にマロック(Arnulph Mallock)が完成し、而してレーリーの理論的の計算と一致する結果を得た。
一八七六―七七年の冬には、やはりフルードの弟子で、また親戚であった前記のマロックを助手として液体力学の実験をした。不思議なことにはこの時やった実験のことをすっかり忘れてしまって、四十一年後になって同様な実験をやることの提案をしている。
タワーやマロックのような、自分で独立の研究の出来るような人は彼の助手としてはあまり適当でなかった。それで一八八〇年までは全く助手なしで独りで実験していた。しかし後ではやはり助手のなかった事を悔いた。
一八七六年の Cambridge Mathematical Tripos の試験には補助試験官に選ばれた。その試験問題の討究のために試験官仲間をターリングに招待したが、そのためにソリスベリー卿とディスレリーとの和解の饗宴という歴史的のシーンに出席する機会を逸した。レーリーの出した試験問題(Coll. Pap., 1, p. 280)にはオリジナルな点があった。問題が急所に触れていてただの elegant academic exercise ではなかった。