轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さんしろう
三四郎
三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页
「お兄いさんは下宿をなすったそうですね」と聞いたら、よし子は、すぐ、
「ええ。とうとう。ひとを美禰子さんの所へ押しつけておいて。ひどいでしょう」と同意を求めるように言った。三四郎は何か返事をしようとした。そのまえに美禰子が口を開いた。
「宗八さんのようなかたは、我々の考えじゃわかりませんよ。ずっと高い所にいて、大きな事を考えていらっしゃるんだから」と大いに野々宮さんをほめだした。よし子は黙って聞いている。
学問をする人がうるさい俗用を避けて、なるべく単純な生活にがまんするのは、みんな研究のためやむをえないんだからしかたがない。野々宮のような外国にまで聞こえるほどの仕事をする人が、普通の学生同様な下宿にはいっているのも必竟野々宮が偉いからのことで、下宿がきたなければきたないほど尊敬しなくってはならない。――美禰子の野々宮に対する賛辞のつづきは、ざっとこうである。
三四郎は赤門の所で二人に別れた。追分の方へ足を向けながら考えだした。――なるほど美禰子の言ったとおりである。自分と野々宮を比較してみるとだいぶ段が違う。自分は田舎から出て大学へはいったばかりである。