轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

と、とうとう三四郎の名前が出て来た。

三四郎は妙な顔をして与次郎を見た。与次郎はまえから三四郎の顔を見ている。二人ともしばらく黙っていた。やがて、三四郎が、

「困るなあ」と言った。少し与次郎を恨んでいる。与次郎は、そこはあまりかまっていない。

「君、これをどう思う」と言う。

「どう思うとは」

「投書をそのまま出したに違いない。けっして社のほうで調べたものじゃない。文芸時評の六号活字の投書にこんなのが、いくらでも来る。六号活字はほとんど罪悪のかたまりだ。よくよく探ってみると嘘が多い。目に見えた嘘をついているのもある。なぜそんな愚な事をやるかというとね、君。みんな利害問題が動機になっているらしい。それでぼくが六号活字を受持っている時には、性質のよくないのは、たいてい屑籠へ放り込んだ。この記事もまったくそれだね。反対運動の結果だ」

「なぜ、君の名が出ないで、ぼくの名が出たものだろうな」

与次郎は「そうさ」と言っている。しばらくしてから、

「やっぱり、なんだろう。君は本科生でぼくは選科生だからだろう」と説明した。けれども三四郎には、これが説明にもなんにもならなかった。