轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

一か月と続いたのは少しもなかった。それでも平均一週に約四十時間ほどになる。いかな勤勉な三四郎にも四十時間はちと多すぎる。三四郎はたえず一種の圧迫を感じていた。しかるにもの足りない。三四郎は楽しまなくなった。

ある日佐々木与次郎に会ってその話をすると、与次郎は四十時間と聞いて、目を丸くして、「ばかばか」と言ったが、「下宿屋のまずい飯を一日に十ぺん食ったらもの足りるようになるか考えてみろ」といきなり警句でもって三四郎をどやしつけた。三四郎はすぐさま恐れ入って、「どうしたらよかろう」と相談をかけた。

「電車に乗るがいい」と与次郎が言った。三四郎は何か寓意でもあることと思って、しばらく考えてみたが、べつにこれという思案も浮かばないので、

「本当の電車か」と聞き直した。その時与次郎はげらげら笑って、

「電車に乗って、東京を十五、六ぺん乗り回しているうちにはおのずからもの足りるようになるさ」と言う。

「なぜ」

「なぜって、そう、生きてる頭を、死んだ講義で封じ込めちゃ、助からない。外へ出て風を入れるさ。その上にもの足りる工夫はいくらでもあるが、まあ電車が一番の初歩でかつもっとも軽便だ」