轻松读懂日语经典作品
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さんしろう
三四郎
三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页
それを爪先上がりにだらだらと上がると、まばらな孟宗藪がある。その藪の手前と先に一軒ずつ人が住んでいる。野々宮の家はその手前の分であった。小さな門が道の向きにまるで関係のないような位置に筋かいに立っていた。はいると、家がまた見当違いの所にあった。門も入口もまったくあとからつけたものらしい。
台所のわきにりっぱな生垣があって、庭の方にはかえって仕切りもなんにもない。ただ大きな萩が人の背より高く延びて、座敷の椽側を少し隠しているばかりである。野々宮君はこの椽側に椅子を持ち出して、それへ腰を掛けて西洋の雑誌を読んでいた。三四郎のはいって来たのを見て、
「こっちへ」と言った。まるで理科大学の穴倉の中と同じ挨拶である。庭からはいるべきのか、玄関から回るべきのか、三四郎は少しく躊躇していた。するとまた
「こっちへ」と催促するので、思い切って庭から上がることにした。座敷はすなわち書斎で、広さは八畳で、わりあいに西洋の書物がたくさんある。野々宮君は椅子を離れてすわった。三四郎は閑静な所だとか、わりあいに御茶の水まで早く出られるとか、望遠鏡の試験はどうなりましたとか、――締まりのない当座の話をやったあと、