轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

一~十一、十六「中央公論」1929(昭和4)年11月号、十二~十五(「戦い」の表題で。)「戦記」1929(昭和4)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,990 字 · 141 页

青空文庫

然し、それはもう「昔」のことである。

北海道の農村には、地主は居なかった。――不在だった。文化の余沢が全然なく、肥料や馬糞の臭気がし、腰が曲って薄汚い百姓ばかりいる、そんな処に、ワザワザ居る必要がなかった。そんな気のきかない、昔型の地主は一人もいなかった。――その代り、地主は「農場管理人」をその村に置いた。だから、彼は東京や、小樽、札幌にいて、ただ「上り」の計算だけしていれば、それでよかった。――S村もそんな村だった。

岸野農場の入口に、たった一軒の板屋の、トタンを張った家が吉本管理人の家だった。吉本は首からかぶるジャケツに背広をひっかけ、何時でも乗馬ズボンをはいて歩いていた。

「この村では、俺を地主だと思ってもらわにゃならん。」

初めて来たとき、小作を集めてそう云った。

S村――田の所有分布。

二百町歩――S村所有田

百五十町歩――大学所有田・「学田」

百二十町歩――吉岡(旭川)

五百町歩――岸野(小樽)

二百町歩――馬場(函館)

二百十町歩――片山子爵(東京)

三百町歩――高橋是善(東京)

外ニ、自作農五戸、百五十町歩。

「巡査」と「※の旦那」